Soundgirl-音響少女-(2009/06/21)


 
 オーディオを美少女のイメージで解説して、実際に聴いてみるイベントがあったので行ってきました。美少女のイメージで解説で、イベントの場所がアキバなのだから、コンテンツも広義で言うアニソン。というか、アニソンじゃなければ行かなかったことは当然の話です。

 当日はあいにくの雨。しかも建物の中にまで雨音が聞こえてくる程の土砂降り。いや、建物の壁自体が薄いのか?外の喧騒まで余裕で聞こえてきました。また、もちろん雨なので湿気ムンムン、湿気って音の良し悪しに影響しないんですかね?

 それとイベント中は資料のためかデジカメで写真がかなり撮られましたが、電源を入れる音とシャッター音がすごく気になりました。音を気にする企画なんだからそこは気を遣って欲しかったです。

 …と素人な自分でも気になるほど良い環境でなかった訳ですが、それを軽く凌駕する程の音のパフォーマンスを体験することが出来ました。高級なオーディオはそれだけで全体の底上げするものなんですね。


 一番手は「KENWOOD K series」今回の企画の中では一番低価格な機器ということでしたが、それでも15万超だそうです。この世界、やっぱ踏み入れてはいけない領域ですね。

 この機器はマイク端子がついていて、マイクを聴き手の場所に持っていくことにより、最適な音のチューニングを行う云々な話でしたが、正直よく分かりませんでした。

 01.POWDER SNOW(Pure version),Suara,WHITE ALBUM
 02.Heart Goes Boom!!,秋山澪(日笠陽子),けいおん!
 03.tomorrow,下川みくに,フルメタル・パニック
 04.迷走Mind,菊地真(平田宏美),THE IDOLM@STER

 まずは「POWDER SNOW(Pure version)」から。この曲を比較コンテンツとして全ての機器に1曲目に再生するということです。で、一発目ということで音の良さに衝撃受けました。もちろん臨場感という点ではライブのそれには及びませんが、透き通る音がすっと入ってくる感覚は、生歌との比較自体間違ってるなと思わせるものでした。

 特に「tomorrow」は普段から良く聴いているので違いがよく分かりました。残音がないのとメリハリが主張しないレベルで底上げされているという感じ。ひとことで言えば、いつも聞いている音が全体的にレベルアップしているということです。イメージする女の娘は身近にいる優等生=大空ひばり。…のっけから女の娘じゃないじゃんorz


 続いて「SONY System501」です。SACDの良さを引き出すという機器。また、こちらもマイク端子による音のチューニングが出来るそうです。

 独特の形をしているスピーカーは共振を抑えるための設計ということですが、なんかオカルトっぽいイメージが…四角いスピーカーでの聴き比べすれば違いを感じ取れるかもしれませんが、そんなことしてたら時間が足りなくなりますから、コレはしょうがないということで

 01.POWDER SNOW(Pure version),Suara,WHITE ALBUM
 02.ギー太に首ったけ,平沢唯(豊崎愛生),けいおん!
 03.STAND UP,逮捕しちゃうぞ the MOVIE
 04.ムーンライト伝説,DALI,美少女戦士セーラームーン

 まずは「POWDER SNOW(Pure version)」で比較。この曲はSACDでしたが、確かに音は良かった。でも、SACD対応ではない「KENWOOD K series」との劇的な差が感じられなかったです。

 また機器本体の特徴なのか、チューンによるものなのかは分かりませんが、高音域が押さえられていると感じました。なので「ギー太に首ったけ」にはちょっと物足りなさを感じました。

 逆に「ムーンライト伝説」は高音域が少ない分、メリハリを強く感じたまま落ち着いて聴けました。ロックより歌謡曲が合うのかな。イメージする女の娘は感情豊かな年下の娘=大空すずめですね。


 「tangent HiFi200+Clarity4」はデンマークのブランドだそうです。もともとイギリスの…と解説ありましたが、お国柄の特徴など元から分かるはずも無く。分かるのは外国製品ゆえに電圧が違うということ。ゆえに機器そのまま日本の電圧で構成し直すと本来の完成された機器のバランスが崩れてしまう。

 ということでステップアップトランスという変圧装置が標準でついているということです。ここら辺はますますオカルトを感じますが、つまりは文化の違いによるハンデが無くなったということで理解してみます。

 01.POWDER SNOW(Pure version),Suara,WHITE ALBUM
 02.ふわふわ時間,桜高軽音部(豊崎愛生&日笠陽子&佐藤聡美&寿美菜子),けいおん!
 03.英雄の証,モンスターハンター
 04.Luck Will Turn Someday,柿島伸次,L/R-Licensed by Royal-

 「POWDER SNOW(Pure version)」ですが、最初の印象は前二つと同じ。15万超えたら自分の耳では違いが分からなくなるレベルになっているのかなと思い始めましたが、サビの「過ぎてゆく季節に~」辺りから新たな衝撃感じました。

 この曲の特に高音域に更にクリアに感じる部分があるとは。なにコレ?ライブでは絶対聴けない音ですよ。ヤバイこの機器でキーの限界挑戦してる曲をもっと聴きたくなりました。つくづく今回時間が無かったのが惜しまれます。

 続いて「ふわふわ時間」も違いが感じられました。各主音が強く押し出される感じがするのですが、自己主張が強くならないよう、必死で全体がフォローしています。危ういながらバランスを保つと感じさせながら、実は初めから最後までそれを保っている音。これはロックに最適な機器なのかもしれません。

 それとは別にキー高めのバラードも堪能してみたいです。「ディアノイア,riya,最終試験くじら」や「枯れない花,下川みくに,フルメタル・パニック!」あたりがいいですね。イメージする女の娘は聴き手には感情を強くぶつけるも、まわりへのフォローは怠らない典型的なツンデレ=大空つばめです。


 ラストは「LUXMAN NeoClassico」最初に書いておきます。43万超です。しかも、これで一番リーズナブルな構成だそうです。更にコレに見合う環境を整えるとしたらいったいいくらになるのやら…

 「LUXMAN NeoClassico」は今までの機器とは大きく違うところがあります。外見からも一目瞭然なのですが真空管を使ったアンプです。よく真空管アンプは味が違うと聞いてはいたのですが、今回は前三つの高級機と聴き比べられるので、とても良い機会を得られたと思いました。

 01.POWDER SNOW(Pure version),Suara,WHITE ALBUM
 02.Don't say"lazy",桜高軽音部(豊崎愛生&日笠陽子&佐藤聡美&寿美菜子),けいおん!
 03.檄!帝国華撃団,帝国歌劇団,サクラ大戦
 04.深愛,水樹奈々,WHITE ALBUM

 「POWDER SNOW(Pure version)」…のっけから違いを感じました。まず声の自己主張が強い。でも音質が臨場感たっぷりで、とても生声に近い印象を受けました。それでいて全体のクリア度も高くて、録音スタジオとかで聴くとこんなイメージなのでしょうか?今まで聴き比べした機器とはレベルが違うというよりベクトルが違うという印象です。

 しかし「けいおん!」カテの「Don't say"lazy"」を聴いた時は、「tangent HiFi200+Clarity4」の方が良いと感じました。悪くは無いけど押しが弱いのと、曲を落ち着かせようとバランスを取っている印象が拭えませんでした。

 そう思った直後、「檄!帝国華撃団」を聴いた時の衝撃度は今思い出しても打ち震えてきます。再生したCDは私も持っているCD。あのCDにこんな本気を出せるデータが詰まっているとは…各楽器の臨場感と透明感のレベルの高さ。ノイズが無い中でゴマカシの無いハモリの交わり。そしてセリフでの感情表現。今まで聴いてた「檄!帝国華撃団」とは次元が違いました。

 そして「深愛」…声の臨場感の良さを理解したうえでこの曲は反則ですね。感情を正面からぶつけられた気分です。そういう意味では同じ奈々様の曲である「エタブレ」や「スパジェネ」といった、リズム主眼の曲では比較できないかもしれません。

 比べるなら「湯けむり慕情,八木沢まい(高橋美佳子),鉄道むすめ」か「Second Flight,KOTOKO & 佐藤裕美,おねがい☆ツインズ」か…この2曲は次の機会があるなら是非とも聴いてみたいです。イメージする女の娘は包容力と説得力を持った理知的な面を持ちながら、内には熱い情熱を秘めている目上の女性=大空つぐみ。


 ということで四機種聴き比べしましたが、結論から言うと「LUXMAN NeoClassico」が一番良かったです。というか本当に欲しくなりました。まあ金額もさることながらメンテナンスも大変そうなので、今はそれを建前に物欲を抑えているわけですが。

 あと曲によっては「tangent HiFi200+Clarity4」の方がいいと思える場合もありました。真のマニアは使い分けるのでしょうね。怖い世界です。

 結局、高い物は良いという結論になってしまいました。なので純粋に自分の感性が正しかったのか自信が無かったりしています。今度は解説聞く前に自分がどれを選ぶかというような企画も催して欲しいです。結局買わないヤツが図々しいですね。ごめんなさい。


 最後に各機器の印象で大空四?姉妹を例にしたのは「LUXMAN NeoClassico」とつぐみさんのイメージが合致してしまったことから始まっています。ストップ!! ひばりくん!を知らない年代には全く意味不明な例えですね。これもごめんなさいです。










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